家具・ファブリック・雑貨など暮らしを豊かにするインテリアを取り揃えています

TEL.00-0000-000 営業時間:9:00~18:00 (水曜休み)

BLOG

2019年06月

2019.06.08

泡茶クラスのお茶会を振り返って②



以下は中国茶サロン茶縁 泡茶クラスの第1期生お披露目お茶会の朝に皆さんにお配りした当日のスケジュールの裏に載せた内容です。前の記事のつづきです。

長いです…



泡茶クラスのお披露目お茶会によせて

中国茶サロン泡茶クラスの皆さま、いよいよお披露目お茶会ですね(変な名前なので、来年は工夫します)。いつもご多忙な中、毎月1回のお教室にお越しくださいまして、誠にありがとうございます。 更に泡茶クラスではお茶淹れの練習も必要であったり、また今回のお茶会のためには茶葉や茶器を決める、淹れ方に悩むなどされたこと思います。でも今日はうんと楽しみましょう。

この泡茶クラスの誕生は、生徒さんが「淹れ方が上達しない。」と話してくださったことがそもそもの始まりです。よく聞いてみると、お茶はたくさん飲んでいる。でもマグカップで。それもひとつの愉しみとし て良いのですが、それでは本来の味と香りを知ることはできませんし、何年経っても急須や蓋碗で思い通りの味や香りを抽出できるようにはなりません。また、「茶葉は目分量で入れているけれど、ピンと来ない」というお話も聞きました。お教室でお話している目安となる茶葉とお湯の量の割合を参考に分量を調 節しないと、場合によってはピンと来ないままひと袋飲み終わってしまうかもしれません。 通っていただいている年数に関係なく、きちんと淹れる回数が多い方ほど中国茶の面白さに触れているように思います。皆さんご家族やご友人に中国茶を淹れる機会が増えたと言っていただくのがほんとうに嬉しいです。お茶は飲み物ですが、淹れる愉しみもまた底なしです。適切な淹れ方、とは言うものの、大体 の茶葉量とお湯の温度を準備したら、そこから先は厳密には正解はないのです。基本の動きとその理由を 覚えてしまったら、アレンジは自在です。回数多く実践するのが一番ですが、練習が必要→慣れていない ので何か必要に迫られなければ億劫でなかなか難しい→そのためには目標→お茶会だ!!となりまして、 この泡茶クラスが誕生したのです。 茶葉の知識より飲んだ茶葉の種類の多さより、中国語でいうところの「用心」丁寧にお茶を淹れる積み重 ねで見えてくるものって沢山あるんだなあ、もっと多くの生徒さんと共有したいなあ、というのがお教室 5 年目の昨年に湧いた想いでした。今回お茶会に向けて練習なさって、これまでとは違う感覚や難しさと 出会われたのではないでしょうか。そのようにして淹れた 1 杯に対して貰える「美味しい!」のひと言は とても嬉しいですね。

お話ししていると思いますが、私は個人的には茶葉が何より大事で茶器やパフォーマンスが大袈裟になるのは好みません。日本の中国茶の世界では、茶席や茶藝という言葉の使われ方が大陸で学んだものとは違い、設いという言い方にさえ違和感がありました。茶藝のパフォーマンスはお茶会でするものではいのに!と。でもやってきた台湾工夫茶、潮州工夫茶などは全て茶藝です。泡茶クラスはずっとモヤモヤとあった茶会や茶藝の関係についてちゃんと考えるきっかけとなりました。

思い出したのが、2012年に取得した中華茶藝協会の中華茶藝技師での実技試験で苦しめられた「三段十八 歩」。過去、現在、未来の 3 つを 18 の動作で表現している、范増平先生が 1970 年代に中華文化復興運動のなかで提唱された茶藝の作法です。台湾茶藝創世記に誕生しました。茶藝という言葉もその時に作られました。やがて茶藝は中国大陸にも紹介され、瞬く間に全国に広まり、その後茶葉産地での伝統的なお茶の 淹れ方を基礎に独自の茶藝の作法が確立され現在に至っています。観光地で目にするのはこのような茶藝 のパフォーマンスですので、中国茶=淹れ方が複雑、と思われてしまいますが、本来古くから行われてきた喫茶には必要のないものでした。私は昔の中国でどのような人がどのような服をまとい空気を吸って、どのような物をどうのような器で食し何を思ったのか、その時のお茶はどんなだったのかに興味がありま す。70 年代に必要から生まれた茶藝ですが、作法重視になることは本来の喫茶から離れていってしまっ て、それは私の目指すところではありません。生徒さんにお伝えしたいことでもありません。

今回 7 年ぶりに三段十八歩の記憶を引っ張り出してきました。当時は筆記試験の準備に必死で実技試験は 痛い思い出しかありませんが頑張って復習しました。ぜひ茶藝の作法をご覧ください。 文革で無くしてしまった喫茶の文化を、このような作法を生み出して中華文化の総合芸術として復興してきたからこそ、いまの茶葉生産量があるのですし、私たちもこうして中国茶を楽しめているのです。この作 法はお茶会で行うものではなく、口上の中に芸術的な表現を散りばめてお茶を素敵にプレゼンテーション しているのです。茶藝の心を知り、知ったうえで自然に振舞う。これがお教室で目指したいゴールです。

本日お客様としてご参加くださいました皆さま、誠にありがとうございます。
どうぞゆるりと中国茶の香りをお楽しみください。


中国茶サロン茶縁 安田薫子 



というものでした。
読んくださって、ありがとうございます。

泡茶クラスは6月から2期生の生徒さんも一緒に第2シーズンが始まります。
とてもとても楽しみです。

元記事を読む...

2019.06.07

泡茶クラスのお茶会を振り返って

泡茶クラスとは、お茶の淹れ方を2年かけて練習するクラスで、1年の節目には生徒さんのお茶会があります。

写真は福建工夫茶を練習した時のものです。茶器等は、練習のうちだけはお教室にあるものを選んで使っていただきました。

緑茶のとき。
台湾工夫茶のとき。
その都度みんなで助け合って工夫しあって。
潮汕工夫茶のときには熱さに耐えて。
ちゃんと炭も大量に準備しました。
緑茶の淹れ方と烏龍茶3種の淹れ方を修了するころにお茶会の会場の下見に行って、いよいよお茶会の準備が始まりました。
茶葉はもちろん、茶器や茶布、お菓子やお花、全部生徒さんがご自身のお茶会を組み立てて美味しい一杯を目指して練習されました。
5月18日。青空茶会の前日(青空茶会に合わせて19日から18日に変更しました)。
一軒家のレンタルスペースの和室と洋間で生徒さんのお披露目お茶会を開催しました。泡茶クラスの第1期生のみなさんは8名ですが、諸事情によりこの日参加されたのは6名でした。
生徒さんのご家族やご友人にもお越しいただいて、各茶席にお客さま5名が入りました。
そのように練習してきたので、お客様がお帰りになるなどして人数が足りない場合には臨機応変に生徒さんも飲む側に入っていただいたり、あとはお湯の管理や写真撮影。生徒さんと私、みんなでがんばりました。

武凰×梅占
阿里山金萱
安渓鉄観音
鳳凰単叢蜜蘭香
安吉白茶
西湖龍井茶
皆さん緊張されてお茶会が始まるまで憂鬱だったそうです。その空気は私にも伝わっていましたが、私には始まったらきっと楽しくなるはずという確固たる自信がありました。やらない事にはその楽しさは体験できないし、その楽しさを体験すると人はもっとお茶を淹れること、茶葉のこと、茶器のこと、お茶にまつわる色々がどんどん好きになって行くと思うのです。
お茶会は、ひとことで言えば大成功でした。真剣に取り組んできたからこそ、皆んなが仲良くなれた心温まる素晴らしい会でした。
どの茶席も生徒さんのお人柄が現れた素敵なものでした。

お茶があって、淹れる人飲む人が居て、淹れる人は精一杯お客様に喜んでもらえるようお茶の美味しさを引き出して、飲む人は身を委ねてお茶を啜る。

泡茶クラスでは私自身がお茶を淹れるときに思うこと、やっている事、そうありたいと思っている事、全てをお伝えしています。
今回のお茶会では生徒さんお一人お一人のことをより知ることができましたし、生徒さんも私がお伝えしたかったことをわかってくださったと思います。
安田も緊張で手が震えるんだ、とか、初心者みたいな間違いをするんだ、とかも含めて…。

実は会の終わりに頑張って三段十八歩を披露しました。やると宣言したものの気が重く、お茶会5日前から7年ぶりに練習を始めました。何の練習かといえば、中国語での口上です。永遠ずっと喋るのですが、ガチガチに緊張した本番で言い淀んだ途端に頭が真っ白に。そしてそのときに何と急須から直接聞香杯に茶湯を注ぐという事をしでかし、自分でも可笑しくなってしまいました。自分で言ってきたことを身を以て見せてしまった。
口が勝手に動くところまでは覚えきれなかった口上に気を取られ、お茶淹れの方は気もそぞろ。
茶藝に気を取られていたら美味しいお茶は入りませんよ、とういことをお伝えしたくて披露する事にした三段十八歩でしたから…とても恥ずかしい思いをしましたが、今回はこれでよかった事にして、前進。また練習します。

三段十八歩をやるに至った泡茶クラスへの想いについては、このあと泡茶クラスのお茶会を振り返って②に投稿したいと思います。










元記事を読む...

カレンダー

«6月»
      1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30       

カテゴリーリスト

    フィード

    ブログ内検索

    1. HOME
    2. BLOG
    3. アーカイブ 2019年06月
    Top
    Page